書評:ライアン・ホリデイ『エゴを抑える技術』はエゴから我々を救う
【エゴイストであるということ】
自分が現在の位置にいるのは、ひとえに「自分が優れた能力を持っているから」「他者とは違うから」と考えて周りを突き放し、ひたすら自分の殻にこもって行動した結果、信頼を失い、自信が行き過ぎて思わぬ失敗をする。
エゴを原動力として突き進む。
ある時は周りからの”過剰な”評価に有頂天になり、ある時は世間からの”過少”(と本人が感じる)評価に理不尽だと頭を悩ませる。
そんな経験をしたことのある人は、全世界的に、少なくないはずだ。
Kindle Unlimitedから読むことのできる、ライアン・ホリデイ『エゴを抑える技術』。原題は”EGO IS THE ENEMY”、エゴは敵だ、の意である。
情熱に突き動かされ、周りからの評価を受ける中で私たちの中ですくすくと育っていく強烈なエゴに対して、ライアンホリデイは、警告と解決策の提案をしてくれている。
特に、ホリデイは本書で、現代はこれまでと比較しても、特にエゴが掻き立てられやすい時代になっていると警告している。
SNSでは常に自身の最新の行動や活動を発信するようにせかされ、発信の度にインプレッションや「いいね」の数で評価される。
情熱をもち、自身が特別な存在であると確信することや、特別な地位や高い報酬を得ることが推奨されることも多い。
【EGO IS THE ENEMY】
エゴは敵だ。
エゴは往々にして、人間関係をも壊してしまうことがあるという。
大好きだった家族や恋人、友人に対して注いでいた愛情は、自分への評価に対する執着に取って代わられることがあるかもしれない。
謙虚だった人間が、大会で優勝したとたん、大学入試で名門大学に受かった瞬間、何かの賞を取ったその時、急に周囲に対して尊大な態度を取るようになり、変わってしまう。
あるいは、情熱を掲げて自身の夢を(世間に向けた広告のように)語り続けたことで、理想と現実の乖離に悩まされるかもしれない。
どれほど自分の目標が偉大なものであるかを語り続けることで、周囲からは応援を通り越して呆れの眼差しを向けられるようになるかもしれない。
いずれにせよ、気付かぬ間に私たちの心の中で肥大化し続けるエゴには、上手に向き合わなくてはいけない。
エゴがなくならないにせよ、出来る限り表出しないように。自らの利益を第一に考えるのではなく、謙虚に周囲に尽くせるように。
周りからの評価も大事かもしれない。
しかしそれに負けないくらい(あるいはそれ以上に)、自分のやるべきこと、やりたいこと、興味のあることを見つけて取り組み、追及する姿勢を持てることも大事なのでないかと思う。
【エゴを力に変えないということ】
記事で取り上げさせて頂いた栗本拓幸氏は、彼にしかできない発信の価値を追求し、ご自身の興味に従って活動の幅を拡大していらっしゃった。そこに、高い影響力や地位への執着はなく、報酬を求めて活動しているわけでもない。
そんな栗本氏の姿は、私には本当にかっこよく映った。
栗本氏のかっこよさは、記事を眺めて頂ければ少しでも伝えることが出来るかと思うが、とにかく、
- 自慢せず謙虚
- 地位を追い求めない
- 虐げられても怒らない
- 周囲のために行動できる
- やるべきことがわかっていて、粛々と行動できる
という生き方をすることで、真に輝く人間に近づけるのではないだろうか。
以上本記事では、ライアンホリデイの主張をそのまま引用したわけでも、忠実に紹介したわけでもない。
ただ単に、私が『エゴを抑える技術』を読んで考えたこと、感じたことを、「社会からの評価を気にせずに」つづっただけの文章なので、ありきたりなつまらないブログだと評価されるかもしれないし、ホリデイの主張と一部食い違いがあるかもしれない。(それは問題があるように思われるが…)
それでも僕にとっては、今後公開されたこの記事を見返したときに、19歳の秋に『エゴを抑える技術』という素晴らしい本を読んで、色々なことを感じたということが残っていれば、それでいい。
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